今日は武蔵野中央公園で岩田の愛車 TREK 1000(おそらく'01モデル)のパーツ交換を行う。 筆者の3号車が購入時に装備していたTIAGRAを移植するのだ。
TREK 1000の現在の装備はSORA(8 Speed)である。 TIAGRA化するに当たって問題となる可能性があるのがBBとフロントディレイラーである。 BBは現在装備されているものをそのまま使うため、TIAGRAのBBと軸の互換性があるかが問題である。 フロントディレイラーはワイヤーの引き方向は同じ(下引き)なのだが、バンド径が同じかがわからない。
なお、交換作業は永山と筆者が担当する。
5号車(カゴ付きファミリーサイクル)に工具を積み込み、集合場所の武蔵野中央公園へと向かう。 約3分で公園に到着、数分後、永山と岩田がそれぞれの愛車で登場する。
TREK 1000はホワイトにブルーのラインが入ったホリゾンタル・フレームで、最近のスローピングフレームに比べるとロードバイクらしい戦闘的なフォルムだ。
まずは、重量を量ることにするが...筆者の10.00kgバネ量りではMAXラインを超えてしまう。 まあ、これは予想していたことで、5年前のTREK 1000が10.00kg未満であるはずはないのだ。 そこで、前輪を外してバネ量りに吊るすと...車体が9.50kg、前輪が2.00kgで、計11.50kgだ。
ペダル付きであることを考慮しても、11.50kgは重いとしか言えないのだが、前輪が2.00kgというのは救いである。 最近のロードバイクは入門用の10万円前後の完成車でも前輪は1.50kg程度であり、2.00kgの前輪というのはかなり重い。 ということはフレームはそれほど重くなく、本日のTIAGRA化とは別にホイールの交換を行えば重量を10.00kg未満にできる可能性があるということだ。
さっそく車体をバラすことにする。 ブレーキアーチ、チェーン、リアディレイラー、クランク、フロントディレイラー、バーテープ、STIレバーを外すと、フレームはハンドルとフォーク、サドルが付いただけの姿になる。
フレームは5年の室外保管の結果...かなり汚れている。 ここで永山が持参のディグリーザーを取り出す。 ディグリーザーはパーツクリーナーとは比較にならないほど強力に油脂を落とすことができる。 パーツクリーナーはアルコールが主成分だが、ディグリーザーは強力な乳化剤であるため、油脂が水分に溶けて流れ落ちるのである。 石鹸では太刀打ちできない威力を持つディグリーザーなのだが、フレームの汚れはあまり落ちない。
ここで永山と岩田がショッピングに出かけることに。 フロントディレイラーのバンド径が合わなかったのと、バーテープを新品にしたいためそれらを購入に出かけたのだ。
二人のショッピングの時間を利用してフレームの汚れを落とすことにする。 シートピンを抜き、シートピラーをサドルごと抜き取る。 続いてステムを緩めフォークとステムを抜くと、完全にフレームだけの姿に。
ディグリーザーでもかなわない汚れであるが、筆者は秘密兵器を持ってきている...そう、コンパウンド、しかも、プラスチック用のキメの細かいコンパウンドなので、フレームを傷つけることもない。
コンパウンドをウエスに付けてフレームを磨きまくる...面白いように汚れが落ちていく。 フフフ、二人が戻って来たらビックリするだろう。 調子に乗ってゴシゴシこすると、なんと、フレームに貼られている駐輪証の文字が消えてしまった...ああ、自分がビックリ。
フレーム掃除が終わる前に二人は戻ってきた。 吉祥寺まで行っていた割にはずいぶん早く戻ってきたものだ。 しかもマクドナルドで昼食まで購入してきている。 フレーム磨きが楽しくて時間が経つのを忘れていたのか、二人が速いのか。
二人がショッピングしてきたアイテムを確認すると...フロントディレイラーがバンド部のみである。 え、何だこれは。
バンド径の会わなかった筆者おさがりのTIAGRAを見るとバンドとディレイラー本体は一体であるが、購入してきたものはバンドのみ。 岩田に確認したところ、TIAGRAということを店員にはっきりと伝えたという。 うーん、店員が間違っているのだろう。 岩田は筆者おさがりのTIAGRAと購入したバンドを持って再び吉祥寺へショッピングへ。
フレームは十分きれいになったので、パーツの取り付けを行う。 フォーク、ステムとハンドル、シートピラーとサドル、クランク、リアディレイラー、ブレーキアーチ、STIレバーを取り付ける。 残るはフロントディレイラーとチェーン、バーテープのみである。
岩田がショッピングから戻ってきた。 手に持っているのはバンドとTIAGRAと書かれたディレイラー本体である。 つまり、TIAGRAのフロントディレイラーはマイナーチェンジしていたのだ。 筆者のTIAGRAは2003年モデルで、現行のモデルとの違いはクランクとBBだけかと思っていたのだが、フロントディレイラーが本体とバンドで別体に変わっていたのだ。
フロントディレイラーを取り付け、チェーンをつなぐ。 ここでブレーキとシフトのワイヤーの張りを調整する...よーし、バッチリだ。
STIレバーをハンドルに固定し、バーテープを巻いていく。
最後に、各部のネジを締めなおす。 クランク、ブレーキアーチのワイヤー固定部、シートピン、ステム、リアディレイラー、フロントディレイラーのネジを確認する。
ネジは全てOKなので、岩田が試乗する。 生まれ変わったTREK 1000は特に問題ないとのことなので、作業はこれで終了である。 ゴミを片付け、それぞれ帰路につく。