コンポ(コンポーネント)
ロードバイクは様々な部品で構成されています。 それらの部品のうち、セットで設計・製造されるパーツ群をコンポ(コンポーネント)と呼びます。
大昔は、部品は単体で設計・製造されており、それらが組み合わされて自転車に取り付けられていました。 しかし、部品に求められる性能がより高まり、精密さが求められるようになって、メーカは関連する部品をセットで設計・製造するようになりました。
それが、コンポーネントの始まりで、現在では主要部品はコンポーネントという形で提供されることが一般的になっています。 なお、コンポーネントに含まれている部品は、駆動や制動に関する部品が主で、タイヤやチューブ、サドルなどは含まれていません。
ロードバイク用コンポーネントは日本のSHIMANO(シマノ)とイタリアのCAMPAGNOLO(カンパニョーロ)が長い間シェアを二分している状態です。 ただし、フランスのMAVIC(マヴィック)や、アメリカのSRAM(スラム)というメーカもあり、本格的に参入を始めているため今後どうなるかが楽しみです。
SHIMANOとCAMPAGNOLOの優劣ですが、総合的な性能という点ではほぼ互角と言われています。 ただし、部品の互換性や補修部品の入手のしやすさといった実用性ならばSHIMANO、仕上げの美しさやカーボンやチタンの多用といった趣味性の高さではCAMPAGNOLOが優れているといわれています。
SHIMANOのコンポーネント
日本で販売されている完成車のほとんどがSHIMANOのコンポを搭載しているため、ここではSHIMANOのコンポを紹介します。
SHIMANOのコンポは上位から、DURA-ACE(デュラエース)、ULTEGRA(アルテグラ)、105(イチマルゴ)、TIAGRA(ティアグラ)、SORA(ソラ)、CLARIS(クラリス)、TOURNEY(ターニー)がラインナップされています。
DURA-ACE(デュラエース)

DURA-ACEは、最上位のプロ向けのコンポで、超軽量かつ高耐久性を誇ります。 ただし、趣味の範囲でロードバイクを楽しむには高価すぎでしょうか。
最新設計のDURA-ACE 9000シリーズ、電子制御のDURA-ACE 9070シリーズがあります。
ULTEGRA(アルテグラ)

ULTEGRAは、最もコストパフォーマンスに優れたコンポです。 趣味としては十分な性能を持っています。
趣味として積極的にロードバイクを楽しむには最適なコンポだと思います。 ただし、初めてのロードバイクとしてはやや贅沢でしょうか。 1台目はTIAGRAが105の車体を購入し、2台目はULTEGRAがいいかもしれません。
従来通りのULTEGRA 6800シリーズ、電子制御のULTEGRA 6870 Di2シリーズがあります。
105(イチマルゴ)

105は、手頃な値段でありながらレースに参戦できる性能を持ったコンポです。 初めてのロードバイクには最適なコンポだと思います。
ただし、下位グレードのTIAGRAが登場してからは存在価値が薄くなっています。 そのため、採用している車体は少ないのが現状です。
上位のULTEGRAや下位のTIAGRAに比べるとなかなか見かける機会がありません。
TIAGRA(ティアグラ)

TIAGRAは、趣味としてレースに参戦するための最低限の性能を持ったコンポです。 表面仕上げの精度が低いため輝きは弱いですが、趣味の範囲のレースで戦えるギリギリの性能は持っています。
上位グレードに比べると重量・操作感には明らかな差があります。 ただし、初めて購入するロードバイクのコンポとしては十分でしょう。
SORA

SORAは、タウン・シティーユース向けのコンポです。 そのため、残念ながら性能面で上位グレードと大きな差があります。
レースに出られない・レースで使えないという訳ではもちろんありません。 しかし、レースの場面ではSORAより下位のグレードではシフト関連パーツの故障率が高くなるそうです。
旧モデルでは、ドロップハンドルの下部を握った状態での両シフト操作は行えませんでした。 しかし、現行モデルは上位グレードと同じくハンドル下部を握った状態で両シフト操作することができます。







