ロードバイク(というか自転車)はペダルの回転を推進力に変えて前に進む乗り物です。 ですから、速く走るためには、筋力や持久力だけではなく、いかに効率良くペダルを回転させるかが重要な要因になります。
ロードバイクでは、ペダリング技術はとても重要なスキルです。
自転車のペダルはその構造上円運動しかできません。 例えばペダルが時計の3時の位置にある状態ではペダルは真下(意味はありませんが真上も)にしか動くことができません。 そこから外れた方向へ力を加えた場合にはパワーロスが発生してしまいます。
常にクランクと垂直の方向へ力を加えることが無駄のないペダリングを行うということになります。 具体的なトレーニングとしては、走りながらペダリングに意識を集中することです。 ペダリングに意識を集中することで、自然とスキルが身についてきます。
競技用自転車には、変速システムが搭載されています。 ですから、ある速度で走る場合に、重いギアをゆっくり回すことも、軽いギアを速く回すこともできます。
重いギアでの低回転と、軽いギアでの高回転とでは、それぞれ身体に掛かる負荷に違いがあります。 重いギアでの低回転は筋肉に負荷がかかりますが、軽いギアでの高回転は心肺に負荷がかかります。
長距離を休むことなく速く走るためには、筋肉と心肺への負荷のバランスが重要となります。 具体的な回転数の目安としては、平地の場合で90 〜 110回転/分が適切だと言われています(登りでは平地よりも回転数が下がる)。
なお、ペダルの回転数のことをケイデンスと呼びます。
ケイデンスを意識した具体的なトレーニングとしては、まずは、ケイデンスが90回転になるように、こまめにギアチェンジしながら走ります。 一番軽いギアで走り出し、95回転を超えたらシフトアップし、85回転を割ったらシフトダウンをするように心がけます。 90回転を維持できるようになったら回転数を徐々に上げていき、平地で110回転を維持できるようになりましょう。
ペダリングの注意点としては、かかとがつま先よりも下がり過ぎないようにすることです。 登りや加速中などの出力を上げている場合でも、かかとが、つま先より大きく下がることがないようにしましょう。
なお、足裏が地面と平行の角度から、少しかかとが下がる程度であれば問題ありません。
ケイデンスを測定するためには、ケイデンス測定機能付きのサイクルコンピュータを装備する必要があります。
なお、ほとんどのサイクルコンピュータにはケイデンス測定機能が搭載されています。 ケイデンスを測定できないサイクルコンピュータを探す方が大変です。