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ステムの取り外しと取り付け

 
 
 
 
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ステムの取り外し

まずはステムの取り外し方から説明します。 なお、以下の説明ではハンドルは付けたまま解説しています。

1. アンカーボルトについて

はじめにアンカーボルトについて説明しなくてはなりません。

1. アンカーボルトについて
1. アンカーボルトについて

上図はヘッド周りを上から見た図です。 ステムの上部にはキャップがあり、中心にボルトがあります。 このボルトは『アンカーボルト』と呼ばれるネジで、通常のネジとは異なる特別な役目が与えられています

アンカーボルトはフォークをフレームに引き寄せるためのネジです。 フォーク側のネジ受けは圧入されているだけで完全には固定されていないため、アンカーボルトを強く締めすぎるとネジ受けがフォークから抜けてしまいます

  
アンカーボルトは絶対に強く締めすぎてはいけません。

2. アンカーボルトを緩める

ではステムを取り外しましょう。 まず、アンカーボルトを緩めます。

2. アンカーボルトを緩める
2. アンカーボルトを緩める

上図のようにアンカーボルトを緩めます。

3. アンカーボルトとヘッドキャップを抜き取る

次にアンカーボルトとヘッドキャップを抜き取ります。

3. アンカーボルトとヘッドキャップを抜き取る
3. アンカーボルトとヘッドキャップを抜き取る

上図のようにアンカーボルトとヘッドキャップを抜き取ります。

4. スターファングルナット / プレッシャーアンカー

フロントフォークのステアリングチューブの中が見えるようになりました。

4. スターファングルナット / プレッシャーアンカー
4. スターファングルナット / プレッシャーアンカー

上図のようにステアリングチューブの中にはネジ受けが埋め込まれています。 ネジ受けには、スターファングルナットかプレッシャーアンカーのどちらかが採用されていることがほとんどです。

ちなみに、上図は筆者のフルカーボンバイクの写真ですが、実はスターファングルナットでもプレッシャーアンカーでもないものがネジ受けとして埋め込まれています。

<< スターファングルナット >>

スターファングルナット
スターファングルナット

スターファングルナットは、返しの付いた星形のナットで、専用工具で叩いて圧入します。 スターナットと呼ばれることもあります。

なお、フルカーボンフォークにはスターファングルナットは使えません。 スターファングルナットの返しが、ステアリングチューブを傷つけてしまうためです。

<< プレッシャーアンカー >>

プレッシャーアンカー
プレッシャーアンカー

プレッシャーアンカーは返しのないネジ受けで、アーレンキーで幅が広げられる構造になっています。 プレッシャーアンカーを差し込んだ後に幅を広げることでステアリングチューブに固定される仕組みになっています。

カーボンの繊維を傷つける心配がないため、フルカーボンフォークにはプレッシャーアンカーが使われます

5. ステムもフォークも固定されている

ここでステムやフォークに注目してみましょう。

5. ステムもフォークも固定されている
5. ステムもフォークも固定されている

上図のようにステムもフォークもガッチリと固定されています。 アンカーボルトとヘッドキャップはフォークをフレームに寄せるためのものであり、部品を固定する役目は持っていません。

そのため、アンカーボルトとヘッドキャップを取り外してもステムもフォークも緩まないのです。 もちろん、アンカーボルトとヘッドキャップがない状態で走行しても何の危険もありません

6. ステムをステアリングチューブに固定しているボルトを緩める

では、引き続きステムの取り外しを行いましょう。 ステムをステアリングチューブに固定しているボルトを緩めます。

6. ステムをステアリングチューブに固定しているボルトを緩める
6. ステムをステアリングチューブに固定しているボルトを緩める

上図のようにステムをステアリングチューブに固定しているボルトを交互に少しずつ緩めます

  
必ず交互に少しずつ締めてください。

7. ステムの抜き取り

ボルトを緩めたら次はいよいよステムの抜き取りです。

7. ステムの抜き取り
7. ステムの抜き取り

上図のようにステムを上方向に持ち上げて抜き取ります。 ステムを左右に切り返しながら持ち上げると外しやすいです。

8. スペーサの抜き取り

次はスペーサの抜き取りです。

8. スペーサの抜き取り
8. スペーサの抜き取り

上図のようにスペーサを抜き取ります。

  
上図に写っているのは純粋なスペーサではなく、ベルの台座です。 ステアリングチューブに取り付けられるベルが売られており、スペーサの代わりに使うことができます。 写真を撮るのにベルを外しているのでスペーサの横に穴が見えています。
  
本物のスペーサも同じ形状ですが、材質がカーボンだったりします。

9. 抜こうと思えばフォークを抜ける

この段階でフォークをフレームから抜くことができます。

9. 抜こうと思えばフォークを抜ける
9. 抜こうと思えばフォークを抜ける

上図のようにこの段階でフォークを抜くことができます。

  
フォークは抜かないでください。 フォークが抜けることを説明しただけでステムを交換するのにフォークを抜く必要はありません。

10. ヘッド小物

ではここでヘッド小物について説明しておきます。

10. ヘッド小物
10. ヘッド小物

上図はフォークを少し抜いた状態です。 フレームのヘッドチューブと当たる部分にはベアリング類があることがわかります。 また上部にはダストカバーがあります。

これらの細かい部品のことをヘッド小物と呼びます

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ステムの取り付け

続いてはステムの取り付けについて説明します。 なお、フォークをフレームから少しだけ抜いている状態から解説を初めています。

1. フォークをフレームから少しだけ抜いている状態

ではステムを取り付けていきましょう。

1. フォークをフレームから少しだけ抜いている状態
1. フォークをフレームから少しだけ抜いている状態

上図のようにフォークをフレームから少しだけ抜いている状態であると仮定しています。

2. ヘッド小物のはめ込み

まずはベアリング類やダストカバーなどをはめ込みましょう。

2. ヘッド小物のはめ込み
2. ヘッド小物のはめ込み

上図のようにフォークを手で上に押し上げてフレームのヘッドチューブに密着させます。 上部のベアリング類やダストカバーも手で押し下げてヘッドチューブにはめ込みます。

3. ステムをステアリングチューブにはめ込む

ステムをステアリングチューブにはめ込みます。 なお、ハンドル高くしたい場合は先にスペーサをはめ込んでください。 また、ステムを天地逆転させることでハンドルをより高くすることができます。

3. ステムをステアリングチューブにはめ込む
3. ステムをステアリングチューブにはめ込む

上図のようにステムをステアリングチューブにはめ込みます。 なお、はめ込むだけでまだ固定はしないでください

  
ステアリングチューブに固定するためのボルトはまだ締めないでください。

4. スペーサをステアリングチューブにはめ込む

スペーサをステアリングチューブにはめ込みます。

4. スペーサをステアリングチューブにはめ込む
4. スペーサをステアリングチューブにはめ込む

上図のようにスペーサをステアリングチューブにはめ込みます。

5. ステアリングチューブが飛び出ていないことを確認

ここでスペーサの上部がステアリングチューブよりも高くなっていることを確認します。 スペーサをステムより下に入れた場合はステムの上部がステアリングチューブより高くなっていることを確認します。

つまり、ステアリングチューブが飛び出ていてはダメということです。

5. ステアリングチューブが飛び出ていないことを確認
5. ステアリングチューブが飛び出ていないことを確認

上図のようにステアリングチューブが飛び出ていないことを確認します。

  
取り外した全てのスペーサを忘れずに取り付ければ、ステアリングチューブが飛び出ることはありません。
  
スペーサを3枚取り外したのに2枚しかはめ込んでいない場合などにステアリングチューブが飛び出ます。

6. ヘッドキャップとアンカーボルトをはめ込む

ヘッドキャップとアンカーボルトをはめ込みます。

6. ヘッドキャップとアンカーボルトをはめ込む
6. ヘッドキャップとアンカーボルトをはめ込む

上図のようにヘッドキャップをスペーサに乗せ、アンカーボルトを差し込みます。

7. アンカーボルトによる玉当たりの調整

ヘッドの玉当たりを調整します。 玉当たりとはベアリングの当たり、つまり、ベアリングにかかる圧力のことです。 早い話が、ステアリングの固さを調整する作業です。

玉当たりが強くなるとステアリングが固くなります。 逆に玉当たり弱いとステアリングがガタつきます。

7. アンカーボルトによる玉当たりの調整
7. アンカーボルトによる玉当たりの調整

上図のようにアンカーボルトを締めることでフォークが引き寄せられ、結果として、玉当たりが強くなります

  
スペーサがステアリングチューブよりも高い位置にあることでアンカーボルトの締め付けでフォークを寄せることができるのです。

はじめは抵抗なくアンカーボルトが締め込めるはずですが、ある程度のところから抵抗を感じるはずです。 そうしたらアンカーボルトの締め込みを止めて、次のステップに進みましょう。

  
あまり、強く締めすぎるとステアリングチューブ内のネジ受けが破損します。
  
アンカーボルトは絶対に強く締めすぎてはいけません。

8. 玉当たりの確認

玉当たりの調整が上手く行ったかどうかを確認します。 まず、乗車して前ブレーキレバーを握った状態でハンドルに荷重を掛け、車体を前後に揺らします。

8. 玉当たりの確認
8. 玉当たりの確認

上図のように車体を前後に揺らしてみましょう。 ガタガタという感じがあれば玉当たりが弱すぎますので、アンカーボルトを少し締め込みましょう。

次に、ステアリングを真っ直ぐにした状態で前輪を浮かせ、車体を左右に傾けます。 ステアリングが自然に切れれば問題ありませんが、切れないようであれば玉当たりが強すぎますのでアンカーボルトを少し緩めましょう。

  
玉当たりが弱いと、段差を超えた時などにベアリングの一部の玉にだけ荷重がかかってしまい、玉が砕けてしまうことがあります。
  
玉当たりの調整に慣れるまでは、車体を傾けてステアリングが自然に切れる範囲内でできるだけ固めに調整するのがいいでしょう。
  
車体を前後に揺らしてもガタがなく、車体を傾けてステアリングが自然に切れる範囲内で固めに調整したら次のステップへ進みます。

9. ステムの仮止め

ステムを仮止めします。 ステムとタイヤの向きが重なるよう調整するのでここではまだ仮止めです。

9. ステムの仮止め
9. ステムの仮止め

上図のようにステムをステアリングチューブに固定するボルトを軽く締め込みます。

10. ステムの左右の角度の調整

ステムの左右の角度を調整します。 ステムの向きとタイヤの向きが一致するように調整しましょう。

10. ステムの左右の角度の調整
10. ステムの左右の角度の調整

上図のようにステムの中心を通る線がタイヤの中心を通る線と一致するようにステムの取り付け角度を調整します。

  
ステアリングを切った状態で確認するとフレームが邪魔にならずに見やすいです。

11. ステムの固定

ステムの調整が終わりましたので、これで固定しましょう。 ステムをステアリングチューブに固定するボルトを本締めします。

11. ステムの固定
11. ステムの固定

上図のようにステムをステアリングチューブに固定しているボルトを交互に少しずつ締めます

  
必ず交互に少しずつ締めてください。

12. ステムの取り付け完了

ステムの取り付けは完了です。

12. ステムの取り付け完了
12. ステムの取り付け完了

上図のようになっているでしょうか。

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